2013,06,23, Sunday
ども。
まきのです。 今回は何故か大手町に来ています。 yann氏の思いつきか何か知りませんが、彼の発案によって急遽皇居一周の旅がはじまりました。 皇居というか江戸城というかそれの外周を回ろうと思います。 まあ昔は徳川将軍が御座される場所だった江戸城ですが明治維新とともに天皇陛下のおわす宮城となりまして、現在に至るわけですよ。 日本の象徴が御座候ざれる場所なわけでして、ネトウヨ(自称)のyann氏も引きこもりを止めてまで今回の旅行を企画したようなので、彼なりに思うところがあったのでしょう(笑)。 なんだか最近は皇居周辺を走り回る不逞の輩(失礼)がいるとかいないとか。なんでしたっけ、皇居ランニングとか言うんでしたっけか。 ボク達は皇居一周ランニングに耐えられるだけの体力を持っていないのは認識しているので徒歩で一周したいと思います。 とりあえず大手門よりスタートする計画らしいので東京メトロ千代田線大手町駅にて下車。 早速大手門(三ノ丸大手門)が見えるではあ~りませんか。 まあ江戸城の正門扱いですから正しい判断ですよね。 都内なのに一気にいつもの歴史探訪的になってきましたよ!。 にしても警察の人多いな~。 まあ国の象徴がおられる宮城ですから仕方ないのでしょうが。 その大手門付近でNPO法人の人が何やらビラ配りを。 江戸城の天守を再建しようという運動をしているようです。 江戸城天守は4代将軍家綱の時代におきた明暦の大火で焼失しましたが、それ以降は再建されませんでした。それを2020年に再建しようと計画しているようです。 まあ江戸時代を通じてほぼ天守がないのが普通だった江戸城なので天守再建が江戸城にとって良いのかどうかよくわかりませんね。 だけど実際それなりの資金とかが集まったとして、作らせてもらえるものなのだろか?。 三ノ丸大手門より入場。 皇居東御苑とかいうところらしいです。 もちろん無料ですが、入園票というのをもらいます。 たった、これだけで江戸城見放題ですよ!。 つうか江戸城解放し過ぎじゃね?。 地図とか見ると江戸城二の丸と本丸はほぼオープンスペースだし。吹上御苑があるところが旧西ノ丸辺で三ノ丸は皇宮警察本部と東御苑ってところらしいですね。三の丸尚蔵館なんかがあるらしいですよ!。 まあ大手門を抜けると同心番所とか百人番所があったりして基本的に武官の人が詰めていたようですね。百人番所とか建物がデカ過ぎてカメラに収まらねーし。 古建築の番所の奥に見えるビルの風景とかもはや何かのファンタジー世界に迷い込んでしまったかのような錯覚すら覚えてしまいますが、アニメじゃないホントのこーとさー。 これが東京!、トーキョー!!!!!!!111。 二ノ丸は現在、ちょっとした公園になっているようです。 こんな都会のド真ん中にこんな自然が残っているとか。いや、皇居が一般開放されたのは戦後だからせいぜい60年前の自然と言うべきなのかも知れないけど、日本はこの60年ちょいでかなり変わってしまったから半世紀前の自然がのこっているのだからそれは貴重なものと言うべきでしょうね。 とりあえず汐見坂から本丸方面へ。 江戸城も増改築の結果、いろいろな時代の石垣の積み方が見られますね。 ボクもまあそれなりに城跡とか見て回っているので、それくらい事は解っているつもりです。 江戸城建築当初の石積みは結構適当っていうと語弊があるのですが、戦国時代にみられる荒々しい感じの機能優先の積み方って感じですが、平和な時代になるとともかく見た目重視のセンスの良いデザイン的に洗練された積み方になってますね。 本丸には本丸御殿と大奥があったようですが、現在はインペリアルゴルフクラブみたいな芝生が敷かれています。 実際は多分中国の紫禁城(故宮博物院)みたいな感じの大小の建物が入り乱れた感じになっていたのでしょうかね。それほど整然とした感じでなく時代に応じて増改築を繰り返した感じの雑多な建物がひしめいていたのではないかと往年の江戸城の様子を脳内妄想するとそれはそれで楽しい気分になってきます。 本丸には午砲台の跡地もありましたね。もう半ドンとか言っても通じない世代の人が多いのが悲しいところですが。 なーにが週休二日制だよ、ふざけんな(笑)。 あと松の廊下跡もありましたが、建物自体がないのでまったくピンときませんでしたね。松の廊下跡だからってなにも本物の松を植えなくてもええやんねん。 富士見櫓とかやっぱり城には櫓がないと面白くないですね。 特に天守が現存していないところは櫓が実質的なブックマークを兼ねるわけですし。 そして天守台。 だいたい江戸城レベルの城で天守にその城の城主が入る時点でほぼ負け戦確定でしかも城主が潔く城を枕に自害するための時間稼ぎをするための設備でしょうから、こんな設備使われないに越したことはありません。 yann氏と話していたのですが、時々新しい石積みに黒い石が見受けられるのはやはり明暦の大火の後に使える石を転用したかららしいですね。 宮内庁書陵部などを経て平川門へ。 まあボク達にとって不浄門から城外に出るのはごくごく当たり前の事だったのかもしれません。 城郭にありがちな鉄砲狭間もバッチリ見られましたし。 皇居東御苑を後にして皇居ランナーに交じって徒歩で移動。 江戸城は戦国時代初期に太田道灌によって築かれたのは有名なはずですが、ここに来てやっとその本来の築城主の功績を讃える碑文が出てきました。 ……まあよく読めないんですがね。 北桔梗門あたり。 やっぱり日本最大の城郭だけあって、規模が格段に違いますね。 これに匹敵するのは大坂城くらいのものでしょうけど、大阪冬の陣では一応力攻めしたらしいですから、この規模の堀を登ろうとかしと考えると想像に絶しますよね。勝てる気しねーわこれ。 乾門の辺りに首都高の入り口の手前の信号を渡ると、北の丸エリアに入ります。 東京国立近代美術館の辺りにある北白川宮能久親王の銅像。 この人はもともと僧侶で幕末に上野輪王寺に居たやんごとなき人だったもんだから彰義隊に担がれただけじゃなくてその後も奥羽越列藩同盟の盟主に担がれてあまつさえ東武皇帝即位説もささやかれるような散々な青春時代を送った人ではないでしょうか?。 その後皇族軍人としての道を歩んだようですが、出征先の台湾で戦病死されました。やはり戦病死した宮様ってことで讃えられているでしょうかね。 つうか明治期の陸軍の軍装カッコ良すぎ。 ええと。 次はここ。 ……ってことで、8月には右も左も関係なく集まってくるというある意味聖地。 そう、靖国神社だっ!!。 まあネトウヨを自称するyann氏は最初から靖国神社探訪を企図していたのだっ!。 まあボクも噂しか知らないので靖国神社へ行ってみようではないですか。 遊就館目当てですがね。 さて靖国神社に入ると真っ先に出てくるのは日本陸軍の父とも言うべき村田蔵六先生(大村益次郎)。 やっぱりデコキャラは銅像にも継承されてるのか?。 明治初年までご存命だったはずだから写真の1枚くらい残っていてもよさそうなものだけど。様式軍装の村田先生を見てみたいぞ!。 耐震のための改修工事中の石灯籠のレリーフもカッコ良すぎ。 なんだか奉天会戦時の大山さーとか旅順閉塞作戦で有名な軍神広瀬中佐とか居るし。 神社でお参りを済ませて近くの休憩所で休憩。 遊就館は1Fの展示は無料で見られて太っ腹ですね。 ゼロ戦とか展示されてますし。撮影OKだし。 お土産コーナーにはヒストリーチャンネルとかで見たような見ないようなDVDタイトルがちらほらとありました。 皇居内の売店でも天皇陛下萌えDVDとか売っていたのですが、こちらにも似たようなものがありましたね。 あと軍事関係の本とかめっちゃ揃ってて吹いた。 許されざる田母神コーナーとか小林よしのりコーナーとかあってもうどうしろというwwwww 入館料を払って中へ。 なんだか映画の放映もしているようですが、今回のボクらにはそこまでの時間的余裕がないので飛ばします。 流石に古代から中世・近世の所蔵物はこの神社の起源からして圧倒的に少ないから正直ほぼ気にしなくてもいいレベルだと思います。 幕末以降の所蔵物は一気に凄いレベルに達するので見物です。 教科書や歴史雑誌とか専門書に載ってるような文物が普通に展示してあったりするからヤバいです。そういう意味では800円の価値は大いにあります。 特に太平洋戦争関連は随一ですね。 ここの特徴は著名な人から名の知られない人、さらにはボク達の曽祖父とかまで、というかこの神社に合祀されている人の遺物が等しく収蔵されている点です。 特に遺言を集めた展示場では遺言の内容は詳しく読みませんでしたが、絵を描いていたり脇差を好きな女の子にあげたりとか、その人の個性が出ていたりするのでそういう意味において興味深かったですね。 そして最後にまた1Fにある別の展示コーナーへ。 有名な回天とか桜花とかチハとか彗星とかがあるところですね。 遊就館には戦艦だけでなく戦闘機とかの模型がやたらあります。それなのでプラモ好きの人もわ割と来てるのではないかと思われますね。 なんだかんだで2時間弱を靖国神社で過ごしてしまいました。 もう日も傾きかける時間になってしまいました。 まだ江戸城一周は終わってない!。 甲州街道のはじまりである半蔵門を回って、三宅坂を下りはじめます。 千代田区だけあって辺りのビルを見回せば聞いたことのある企業がわんさかありますね。そういえば靖国へ行く間にも桂宮親王さん家があったりするし。 英国大使館とか普通にありやがるし。アーネスト・サトウの植えた木とかあるし。 ここはヤバい。 江戸城周辺は間違いなくヤバい。 同じ千代田区と言ってもアキバと比較にならないくらいにヤバい空気がプンプンしてやがる。 こんなやんごとなき危険な地域からは一刻も早く去らなければ……。 しかしもう、靖国を出たあたりから足がいうことを聞かない感じになってきてるぞ。 もうマラソンで疲れて歩いている人達すら追い抜くことができないぞ。 とうとう桜田門まで来ましたよ。 この門は何故か暗殺とかそういう血生臭い舞台になっているところですよね。 折角ここまできたのでyann氏に井伊直弼役をやってもらおうと思っていたのですが(笑)、なんと桜田門は工事中で真正面から撮影できないではないですか。 仕方なしに脇からの撮影で我慢することにします。 桜田門から通りを隔てて反対側くらいに法務省赤レンガ棟(旧法務省本館)があるようですね。 まだか。 まだ終わらないのか。 普通に歩いたら小一時間の道のりらしいけど、なんで6時間もかかってるんだろうか?。 やっぱり靖国神社の遊就館が予想をはるかに超えるヴォリュームだったからでしょうね。 もう本当に日が暮れそうですよ。 一日何やってたんだろうねボク達はよ。 えらく広い砂利敷きのオープンスペースが出てきましたよ。 奥の方に伏見櫓とか遠すぎるので望遠で撮って体力と時間を温存しましたが、やっと今の江戸城(皇居)の最大の売りともいえる二重橋の登場ですよ!。 二重橋ということは、この門の先には皇族みんなで手を振るあの長和殿とかがあるんですか。 皇宮警察カスタマイズ(笑)された制服でいかにもインペリアルな動きで門の警備してるヤツですよね。 日本が立憲君主国だと改めて思い出させる瞬間ですよねー。 しかも辛うじて国体護持ができたがために、いまだに日本の天皇は諸外国から見るとエンペラーってことになってるようですから。 いまどき世界を見回してもそうそうないですよ、皇帝なんてのは。 最近までいた皇帝は中央アフリカのボカサ1世かエチオピアのハイレ・セラシエ1世くらいなものですが、どちらも1970年代に国民の合意を得られず退位やら帝政廃止でその地位を失ってますからね。 その点日本のエンペラーは異論はありますがとりあえず憲法にその身分を保障されているわけですから。これはすごい事ですね。 富士山なんかを世界遺産にするんだったら、日本の天皇制をこそ世界遺産に登録すべきなのではないのか?、と思ったりしています。 さて。 やっとスタート地点が見えてきたところでカメラのバッテリーがなくなってきました。 くだらん白鳥とか一生懸命撮ってるからだよ。 まだまだ和田倉門とか東京駅とか撮るところが残っているだろうに!。 残念。 ……つうわけで、帰りは東京駅を経由してアキバへ行って買い物でもしようと思っていたのですが、あまりにも皇居一周に時間を費やしてしまいすぎたので体力も限界に近くなっているのでアーク様をちょっと覗いて食事だけしてとっとと帰ることにしました。 日頃から企画力のないyann氏だと思っていたのですが(失礼)、思いつきの旅行だった割には結構楽しめましたね。 本当は時間があれば他にも回るところを考えていたそうなので、それは次回(があるのか?)に持ち越しになるのでしょうかね。 ともかくそれほど金を使うこともなく丸一日楽しめたのでかなりお得だと言えましょう。
| ヲタク::歴史 | 04:02 PM | comments (x) | trackback (x) |
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