2007,12,28, Friday
仕事納めご苦労様です。 まきのです。 最近知人どもが揃ってVistaを入れ始めているわけでして、斯く言うボクもそろそろ検討してもいい頃なのかなと思わずにはいられなくなりました。 今年は大幅なメモリ安のために2GBクラスのメモリがあって、そこそこ(ここが微妙なのですが)のCPUパワーがあればVistaは思ったほど重くないよ~、等とfonthin氏が先日仰っていました。 う~ん。 とはいえ障害発生時や定期メンテナンス・システムの新規更新以外にOSを入れ替えるにはそれ相応の理由が必要だと思います。 最近はそうでもありませんが、限りなく絵描き業務用システムに限りなく近い状況ではパフォーマンスよりも信頼性が重視されるわけですし、新OS導入にはそれ相応の問題も多く発生するわけです。 信頼性を重視せざるを得ないのでどうしてもシステム構成でも保守的な思考になりがちです。 まあこの傾向の人は信頼性重視というよりも「今の微妙に安定している動作環境を下手にいじりたくない(=不安定にしたくない)」という保守的というよりも面倒だからという側面もあるのかもしれません。だからといって消耗品の交換をも怠るというのはボク的には問題があるのではないかと思いますが。 そんなわけでVistaに乗り換えるにしてもそれ相応の対価なり効果がないと意味がないと思うわけです。 だいたい新OS導入なのだからタダでさえ時間がかかる作業だったりするわけで、その労力分だけでも入れた甲斐があったよなと思いたいですよね?。 まあそれらを踏まえて、かつこのブログで散々無駄に勝手に熱く語ってきた絵描きPC最速理論的にいっても、もはややることはほぼ決まってます。 64bit化。 これしかないでしょう。 そうだこれが市販PCレベルでの最後のフロンティアだ。 32bitOSではもはやメモリを増やすこともできず、かといって32bitOSでも32GBあたりまで認識するWindowsのサーバ版を購入する資金はなし(費用対効果的にも無駄)。 Ramdiskも4GBまでしか認識しない以上糞詰まり傾向ですし、I-ramをさらに増設っていうのもPC設備的(PCIスロットの空き)に現実的ではないわけです。 こうなればOSを64bit化するしかないわけです。 しかし32bitコードは逆にパフォーマンスが悪くなるらしいとか、キラーソフトが案外64bit環境じゃ動かない、という昔のMacintoshのCPUが68KからPPCに移行する際に発生したような噂が横行しているわけですが、大規模なメモリ空間を使用することができる魅力があるわけで。特に絵描きPC(ほぼPhotoShopに限定)ではこれが最重要課題というわけですよね。 ええと。 そんなわけで Windows Vista Ultimeate 64bit版 と Windows XP x64 Edition(SP2) の2つを試したのですが、まずはVista。 Vistaの64bit版はUltimateの正規版にしか付いておらず、他のEditionは32bit版のみの媒体(DVD)添付。64bit版の各EditionはMSに別途申し込みが必要らしいです。 Ultimate正規版めっちゃ高けえwwwwwwwwwwwwww。 これならXP x64買ったほうがよかったと思いましたが、結局XP x64も入手せざるを得ない状態になるのですが・・・。 ともかくVista 64bit版を入れた感想。 OSの動きは結構キビキビしてる(気がする)。 多分メモリアクセスとかHDDアクセスが速くなっているのか?。 GUIはなんか微妙に重そうだし。 エクスペリエンスインデックススコアなるものを見る。 Matrox Millenium P650のベンチはとても悪いですね。 なんだよグラフィックスの1.9って。 ゲーム用のグラフィックスにいたっては 1.0。 従って基本スコアは1.0。 もはやMatroxにこだわる必要性あるのかと問われかねない事態ですね。 やはりAti辺りにの(ry。 でもメモリはしっかり4.00GB認識しているし。 通常操作系が若干変更になっているので、web上からお気に入り萌え画像をローカルに保管する際の場所指定のダイアログなんかがボク的にはXPより使いにくくなっている印象があります。 またフォルダオプションで指定した方法を全フォルダに適用できなかったりとか微妙に同じXPとメニューでも使い方や場所(そのメニューの出し方)が違っていたりとまあ新しいのものによくある戸惑いなどがありますね。 一方のソフトの対応状況は。 PhotoShopなどは動作可。でも何故かアプリを正常終了するとOS側でエラー発生したり。画像を開く際にワンクッションのもたつきが発生したり。 よくわからない動作の違和感が発生していますね。 ネット上などで動かないと噂されていたIllustrator 10はあっさり動いた。フォントなどがきちんと指定できるかとかはやっていないが、まあたぶん支障なさげ。 ドライバなどは大方対応しているらしく、中でもnostromo Sppedpad N52が64bit対応ドライバを出していた事でしょうか。 さて、これ以下不具合点。 PainterX。 インストールは問題ないが、起動させるとパレットが画面中央に寄ってしまい、動かすことできないという謎な現象が改善せず。 そもそもVista対応というラベルも付いているしメーカーでも対応と謳っている以上、ボクのPC環境固有の問題なのかなと思いますが・・・。 とりあえず原因不明。 プリンタ(LP-8600FX/PM-8000C)。 ウチの環境では端末→ファイル鯖→USBパラレル変換→プリンタという経路で繋いでいるので端末ではネットワークプリンタとして登録しています。 VistaではLP-8600もPM-8000CもOS添付ドライバで対応との事ですが、ネットワークプリンタとしては登録することができない模様。プリンタに接続してもドライバが無いからといって蹴られてしまう。よくわからない。 さすがにプリンタが使えないのは痛いですよね。通常の印刷を他の端末で行うっていうのは無駄もいいところだし。 長年使っていたGoLiveもなんか動かないし(動くけど実用レベルでないし)。FFFTPも何故か相手先に接続できないし。 総合判定としては、この時期にVista 64bitに乗り換えるのは時期尚早でしょうね。 しかしこのVista Ultimeateへの投資が完全に焦げ付いてしまうのもアレだ。 さらにPhotoShop等は明らかに32bitより起動が速くなっていたりするし、ファイルの読み込みなども体感で速いのではないかと思われる(しかしよくわからないもたつきのため合計時間的には遅くなっているが)。 だが。 まだOSを1つ試しただけで64bit化を諦めるわけにはいかない。 世の中にはもう一つの64bit版Windowsがある。 Windows XP x64 Editionだっ。 やるか。 そこまでやるか。 やけくそだなこれは。 もはやVistaで失敗したから感覚鈍ってきたのでしょうかね?。 XP x64(OEM版)なんか2万円弱で手に入るじゃん。 もうVistaでの失敗に比べたら痛くも痒くも(ry。 つうことでネット通販でFDDとセットで入手。 即納。 即インスト。 64bit版のドライバは粗方入手済みなので、それほど大きな問題もなくインストール作業は進展。 なんかPC環境の引っ越しにすっかり慣れてしまいましたね。 問題は動かなかったソフトが動くかどうか。 チップセットのドライバ入れた後に最大の懸案だったPainterXをインストール。 うお。 こいつ動くぞ。 パレットも問題ないぞ。 やった。 XP万歳。 っと、いうわけで他のソフトも次々インストールしていって試したのですが、Illustrator10だけはネットで指摘されていたようにフォント読み込み中にストールしてしまい、残念ながら動かなくなってしまいました。 まあ手の込んだ作業を行っているわけでもなし、印刷データの面付け作業ならサブマシンでも十分動作に耐えうるし。IllustratorがメインPCで動かなくとも大勢に影響はないと思います。 一方のプリンタはネットワークプリンタとして自動でインストールされた模様。 印刷も可能なので問題なし。 などとPhotoShopのパレットやその他設定を移植などをして設定を煮詰めて喜んでいたのですが、起動ドライブのドライブレターを変えようとレジストリをいじってしまったためにログオンできなくなり、レジストリ修復などを試みてみたものの逢えなく撃沈。 再インストールを敢行。 そこでまたPainterXの動作不良が発生。 今度は各種ドライバを入れた後にPainterをインストールしたので、インストール順番が関係しているのかと推測。 さらにディスプレイドライバが怪しそうだと目星を付け、ディスプレイドライバをアンインストールしてPainterを立ち上げてみます。 これが以外や以外パレット問題が解消されているではないか。そしてもう一度ディスプレイドライバを入れてみても不具合は発生せず。ディスプレイドライバとPainterの相性問題だと結果を得ました。 もしかするとVistaでのPainter動作不良はこの相性問題だったのかもしれないが、それを差し引いても動かないデバイスやソフトが多いし、そしてなによりめどのでVistaでのこれ以上の検証は行わないことにしました。 Vista Ultimate 64bit / XP x64 ソフトウェア対応表(自家版)。 あくまで自家版なので他の方の環境における動作結果は以下のように必ずしもなるものではないことを明記しておきます。 ソフトウェア名 / Vista Ultimate 64bit / XP x64 Edition Adobe PhotoShop CS2 ○ ○ 終了時にエラーが出るが大丈夫っぽい。 登録していても登録画面が出るらしい。 互換モード入れなくても大丈夫か?。 Adobe PhotoShop CS3 ○ ○ 終了時にエラーが出るが大丈夫っぽい。 互換モード入れなくても大丈夫か?。 ファイルを開くとき、妙なもたつきが出る(Vista)。 折角パフォーマンスがあがっているっぽいのに、ちょっと微妙。 XPではファイル開く際のもたつきは出ない。 Adobe Illuistrator 10 ○ × インストール後起動させずに10.0.3にアップデート。 自分の作業的には差支えがないと思われる。 XP互換モード(Vista)。 XPではネットなどでの噂通りフォント読み込み中にストール。 旧Verでは未検証。 Adobe GoLive 6.0 × × 作業ウインドウの大きさ変更できず。表示不良。 6.01にアップデート・XP互換モードにしても変わらず(Vista/XP共通)。 これは使用に耐えない。 XPではVer5.0を試しに入れてみたがなぜか動作。 Corel PainterX × ○ 起動させるとメニュー・パレットなどが中心に集まっており、動かすことができない。 互換モードでもダメ。 個人設定リセットでも一時的に動くこともあったが、やっぱりダメ。 x64 wikiなどでは動くという情報もあるので、自分の環境固有の問題かも。 その後XPをインストールした際に、Matroxのディスプレイドライバとの相性問題と判明。PainterXをインストール後にMatrox PowerDesk-HF(ドライバ)を入れると上記症状は出なくなった。 Martoxそろそろやめたほうがよいのでしょうかねえ・・・。 Microsoft Office2000 ○ ○ インストールも問題なかった。 大丈夫そう?。 Donut R ○ ○ RAPT #51で動作。 ffftp 1.96b × △ iniファイルに書き込んだ設定で動作させるがサーバーアドレスが見つからない。 1.82で動かしても同様。 windows側のネットワーク設定の問題かもしれない(未調査)。 XPでは1.82で動作(1.96未検証)。 WZEDITOR 4.0 ○ ○ 特に問題はない模様。 画面の色設定でプレビューが出てこないくらい。支障なし。 Susie 0.47b ○ ○ VistaでもXPでも特に問題なし。 WinVNC 3.3.7 ー ○ Vistaでは試していない。 ファイアウォールから除外してあれば問題なし。 ハードウェア P5K delux ◎ ◎ x64版ドライバ添付。 nostromo Speedpad N52 ◎ ◎ beta版 x64ドライバがホームページにある。 添付のドライバを入れた後にx64ドライバ上書きでないとダメっぽい?。 よくわからん。 WACOM Intuos3 PTZ-631W ◎ ◎ x64ドライバ有り。 Logicool MX-Revorution ◎ ◎ x64対応ドライバ有り。 なんか実際は32bitっぽいけど。 EIZO S2410W ◎ ◎ ScreenManager(画面制御ソフト)のx64対応版有り。 カラープロファイルはそのまま使える。 Infファイル使用できず(メーカ認定らしい)。デバイスはPnPモニタのまま。 Matrox Millenium P650 PCIe 128MB ◎ ◎ x64 HFドライバ有り。 Painter7/8/Xとなぜか相性が悪い。Painterをインストールした後にドライバを入れないといけないらしい。 EPSON LP-8600FX × ◎ パラレル接続ならOS添付で対応。 ネットワークプリンタ未対応(端末→ファイル鯖→USBパラレル変換での使用環境のため)。 XPではOS添付ドライバでネットワークプリンタもしっかり見てる。 EPSON MJ-8000C × ◎ パラレル接続ならOS添付で対応。 ネットワークプリンタ未対応(端末→ファイル鯖→USBパラレル変換での使用環境のため)。 XPではOS添付ドライバでネットワークプリンタもしっかり見る。 EPSON PM-3700C ◎ ◎ x64対応ドライバ有り。 ネットワークプリンタとしても追加可。 現行販売機種以外はx64対応させる気なさそう。 EPSON ES-8500 ◎ ◎ x64対応ドライバ有り。 ES-8000はダメとか機種ごとに微妙な対応かも。 結論。 64bitOSは時期尚早と思っていたが、自分のPC環境においてはもはや必須。 対応デバイスに関しても通常利用ならばほぼ問題はなし。 但しVista Ultimate 64bit版はXP x64 Editionと比較すると非動作ソフトやデバイスの多さ・重要性などに問題が残る。 より旧環境との互換性を得るならXP x64 Editionが現状では最適な選択と思われる。 メモリ安だからといって安易な64bit化を目論んだのですが、結局メモリ8GB買う数倍もの準備費用がかかってしまったというまさに「ミイラ取りがミイラになってしまった」という故事どおりのグダグダ展開。 なかなか歯切れの悪い年末になってしまいましたね。 それでは皆様よいお年を。
| ヲタク::PCとか | 08:56 PM | comments (x) | trackback (x) |
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