2010,01,26, Tuesday
前回はケース選定から新ソリューションである水冷ユニットのセッティングから取り付けまでを一気に突き進みました。
水冷ユニットをつけた時点でPCとしてはほぼ完成したといえるでしょう。 だがしかし、今回もうひとつの念願だった5インチベイを占拠してなんかよく解らんがセンスのよさげな高機能ファンコントローラを搭載する事にありました。 その夢が今日(その当時)、叶うのです。 12月最後の日曜日。 やっとファンコンが取り付けられます。 ZALMANのZM-MFC3は消費電力も解るというので見た目的にもすっごく興味があったのですが、旧PCはHTPCっぽいデザインの横置きケースでしかも5インチベイがドライブ専用の作りだったりして、汎用の5インチベイのアクセサリが取り付ける事ができませんでした。 その鬱積した思いが今、昇華される時がきたのです。 ・・・とはいってもファンコンの取り付けは非常に面倒でした。 5インチベイに取り付けようとすると、ファンコンのボリュームが5インチベイの蓋にぶつかって蓋が閉じません。仕方なしに蓋が閉まる程度にファンコン自体をベイの奥に押し込めて(惜しいところでビス止めできず)どうにかそれっぽくしてます。 フルタワーなケースだけに5インチベイの半分くらいしか使ってないファンコンのセンサとファン電源を取り付けるのは困難を極めました。 久々に配線の取り付け・取り回し作業をしてて発狂しそうになりました。 仕事で給料もらってやるのならまあ仕方ないとは思いますが、むしろ金を払ってブツを買ってきてやってるのだからこれは狂気の沙汰以外の何者でもありません。 本当はもっと徹底的に配線をまとめようとも思ったのですが、やればやるほど配線をぶっ切たくなる衝動に駆られてしまいそうになるので、適当なところで妥協せざるを得ませんでした。 ここ数年のマザボのトレンドとしてはマザボ側でファンコントロールをしてくれる、というのがあると思います。 ASUSでいえばQ-FanControlみたいなのとか。 ですが今回はZALMAN ZM-MFC3に全てのファンコントロールを賭けることにせざるを得なくなりました。 つまりマザボ側のCPU_FANにすら何も挿していないので、BIOS起動時にCPUFanの回転数が不明というとでエラーが出ましたが、CPUFan回転数無視の設定にして動かしてます。 マザボメーカ自慢の機能をまったく使いません!。 無駄、無駄無駄無駄ァァァ!!!!。 民主党の業務仕分け的には真っ先に切り捨てられてしまうでしょう。 このZALMAN ZM-MFC3は消費電力をリアルタイム表示できるという目玉機能なのですが、これがまた面倒でして。PCの電源ラインにワットチェッカーを噛ませるようなものでしてUSBコネクタでPCの外部に引き回したりするので余計な配線が増える一方です。 水冷のパイプやらラジエータの電源やらワットチェッカーやらをPCから引き出しているのでシンプルな配線になりようがありません。 無理矢理タイバンドで締め上げたりして誤魔化してますが、かなり面倒な作業でした。 半狂乱になりながらもファンコンを取り付けましたが、思ったより回転数が落ちませんね。 思うように落ちてくれないので少々拍子抜けって感じですが、まあもともと見た目アイテムとして欲しかっただけだったので、過度な期待はしてはいけませんね。 待望の消費電力表示機能を。 通常運用じゃ200W超えもそれほどない状態になってる!!。 平均140~160W程度って・・・。 電源容量の1/3も使ってないじゃないですか!。 負荷かけた状態にしても200Wそこそこっていうのピーク660Wの電源としてはすげえ使ってない気がしますし、GeForce 250GTSにしたってベースの9800GTX+からシュリンクされているにしても結構省電力なんじゃないのかな、という気がします。 まあ定格の低い電源をオーバーロード気味で使うのはいろんな意味でよくない気もしますので、大容量電源を定格以下で緩く使うのがエグゼクティブな使い方だと勝手に信じ込むことにします。 少々配線が微妙ではありますがフルタワー筐体ということもあり、総合的には配線の長ささえ満たしていれば総合的な風通しは悪くないと思われます。 まあそんなわけでPC環境の構築にはとりあえず成功したものの、Windows7という新規OSがどのようなものなのか。 Vistaを使ったことのある人ならばそれほど違和感なく使える気がしますが、XPあたりからの乗り換えとなると結局Vistaと同じような苛烈な戦いを強いられることになるのではないかと思います。 昨年のVistaとの戦いでそれ相応のノウハウを得たりしたので、今回はそれほど手を焼いく間でには至りませんでした。 これはWindows7が優秀ということなのか、使う人が(対Vista戦での経験より)Windows7に対応ることができたのか?。 議論は深まるばかりです(でもこの議論はしませんw)。 恒例の(?)自家版64bitソフト対応表も載せておきます。 あくまで自家版なので皆様それぞれのPC環境とで結果が違う可能性が高いと思われますので指標的に見てもらえるとありがたいと思います。 旧メインPCで使っていたハードウェアも一部入っていますが、それらについては未検証にしていますので、もしかすると問題なく動作するものもあるかもしれません。 これは”自分だけの真実”ということにさせていただきたく思います。 貴方には”貴方だけの真実”があるように。 総合的に見るとWindows7の互換性がVistaより高いという結果が出ました。 VistaもSP2で結構よくなった気がしますが、やはりVista SP3といわれる(笑)Windows7の方が更によくなっていますね。 特にIllustrator10が起動する事が分水嶺となったのは間違いありません。 もうひとつの焦点だったGolive6.0については、仮ベンチ上では動いていたのですが本環境に移行した後にVista以前と同じ状況(編集中のウィンドウの大きさを変えられず、変えてもウィンドウの中身が大きくならない)となりました。 恐らくGolive6.0は64bit世界においては低解像度又はシングルモニタ、またはその両方の環境でしか動作しないのかもしれません。 とんだ糠喜びになっちまったぜ。 その他大きな問題点としては、PainterXが動かなくなった事ですね。 PainterXについてはソフトの仕様なのでまあ仕方ないのですが、結局年明け早々にPainter11を購入するハメとなってしまい余計な出費が更に増えた形となりました。 多分あんまり使わないのに・・・また無駄出費が・・・。 華麗にブラウジングしている最中に素敵画像とか萌次元画像を収集する際のファイル保存ダイアログの起動がVistaに比べてキビキビ動くので、ストレスが少ないです。 この辺はCPUパワーというよりもOSの内部構造の問題な気がしていたので(同じCPUでもXPとVistaではVistaの方が明らかに遅かった)、そこら辺のチューニングにも手を入れているという事なのでしょう。 この辺の改善だけでもWindows7に乗り換えてよかったと思います。 ただVistaよりもOSの起動時間自体はかかるようになりました。 別に多少起動時間が多少遅くなってもいいんですけど。 標準シャットダウンがスリープになっているVistaの路線は否定されたと見てよいでしょう。 だいたいスリープをシャットダウンだとか偽って、起動時間が劇的に速くなりましたとか言ってること自体が頭おかしいと思われても仕方のない所業だと思いますし。 操作的にはタスクバー周りが大きく変わってますね。 クイック起動がいつの間にかなくなってるし!。 クイック起動がない代わりにタスクバーにアプリを表示しておくことにより実質的にクイック起動と同等の機能を提供するという感じらしいです。 実際にはクイック起動より高機能(過去そのアプリで開いたファイルの履歴なんかも表示されるし)なのですが、いかんせんアイコンが大きいのでズラズラ必要なものを並べるとタスクバーが結構埋まってしまう気がします。 まあ既存のタスクバーとは思想が違い、タスクバー自体がランチャ的な位置づけになっているようなので(あくまで主観)、それを既存の使い方をしようとしているボクの方が間違っているのかもしれません。 スタートメニューからプログラムを選ぶ際もタスクバーの専用領域内で操作することになり、見た目的にはキレイになりましたが、あの節操のないツリー構造からズラズラ探し出していくのはこれはこれで使い勝手が悪くはないと思いますが。 このOSの設計思想はもはやデスクトップにアプリケーションのショートカットを置かずに済むようにしているとしか思えませんが、使っている人(ボク)がその先進的な思想に対応し切れていないというなんという皮肉なのかと。 いくらよいものでもそれを使う人がダメなら宝の持ち腐れになるというよい証左の例になってしまいましたね。 クイック起動にすっかり慣らされてしまったので、それがないと当面のコンピューティングに多大な支障が発生する事になりますので、なんとかしてそれっぽいものがないのか調べてみることにします。 すると案外簡単にクイック起動を復活させることができました。 Windows7ではツールバーの機能拡張の追加みたいな形でクイック起動を登録してやる事によりクイック起動を使うことができます。 とりあえず旧来のクイック起動がつかえるようになってVista時代と同様な環境になりつつあります。 Windows 7 で「クイック起動」を表示させる方法 Photoshopは入れるだけ入れましたが、デフォルトの状態で使っている人はまずいません。 皆パレットの位置(ワークスペース)や筆先など何かしら必ずカスタマイズしているはずです。 筆やワークスペースやスウォッチやグラデーションなど大抵のオブジェクトはそれぞれに設定ファイルを書き出せるようになっているのですが、それらをいちいち設定ファイルに書き出して新環境で読み込ませる、なんてやっていたらそれこそOSのセットアップくらいの時間がかかってしまいます。 そこで面倒なPhotoshopの設定はほぼみんな設定ファイル丸ごとブッコ抜きでWindows7マシンに持ってきます。 Users(ユーザ)<ユーザ名>AppDataRomingAdobePhotoshop CS4Photoshop CS4 Settings (参考:環境設定ファイルの機能、ファイル名、および場所について) だいたいこの辺りに入っているっぽいので一旦サーバに設定を全部バックアップを取ってからWindows7マシン内の同じ場所にコピー。 これで筆の設定やらウィンドウの位置とかスクリプト・アクションといったものPhotoshopの設定をそのまま移行させることができます。 もちろんスクリプトが指定されている位置にないと動きませんが。 上記位置(Roming以下)には他のアプリの設定もゴロゴロしていますので、n52とかタブレットとかの設定もそのまま持っていきましょう。 タブレットの場合コピー後タブレットサービスを再起動させれば筆圧やらマッピングやらもほぼ問題ないはずです。 念のために再起動してもいいんですが。 いやあ旧マシンのHDDが生きている、旧マシン自体が動体保存されているという状態だと移行作業が非常に楽ですわ。 設定関係を持ってくるにしても旧マシンのHDDをUSBHDに入れ替えなくてもいいんですし。 PC環境を頻繁に移し変えたりする人はHDDをバックアップツールでイメージ化する人も結構多いと思います。 またはバックアップツール(ハードウェア)で物理的に他のHDDにコピーする人とか。 HDDコピー機は数年前から欲しいと思っているのですが、ここのところ1年~2年間隔でPCの何らかのパーツを入れ替えたり、またはPCの基本要素の更新(CPU・マザー・メモリ)をしていますのでその際にHDDも新しいものにしているという状態なので、HDDが故障する前に実質新環境への移行をしていることとなります。 稼動している時間が少ない分だけHDD関係でのトラブルは幸いにしてほぼない状態となっています。 とはいいつつもHDDに実装されているSATAレセコネクタの軸を折ってしまって死亡確定したのとかHDDをマウントにビス止めする際に何故かフレームと干渉してフレキコネクタの足がパッド部分からもぎ取られて儚くも英霊となられた方々は存在しますが。 そして最後にiTunesの移行をしようと思うのですが、iPhoneを使うには実質iTunesが必要となり、バックアップやアニソンmp3などをiPhoneに入れようとすると否応なくiTunesをインストールするしかなくなるのです。 Windows文化圏とは違う文明の代物であるiTunesの移行については多少ネットなので勉強する必要がありました。 とはいってもiTunesのフォルダの確認(移植)と旧マシン上の認証解除・新マシンでの認証を行えばとりあえず動くみたいですが。 詳しくはこの辺りを参照ください。 新しいパソコンにiTunesを移動させる方法 そしてやっと新PCが旧来の環境同様に運用できる状態になりました。 PhotoshopではCore i7のHTを切ってIntel Turbo Boost Technologyで動作倍率を上げたほうがパフォーマンスがいいしCPU温度も低くなる、的なことが2chのPhotoshop CS4スレに書いてあったりしたのですが、ボク程度が絵を描く程度で果たしてそこまで負荷がかかるのかが非常に疑問だったりします。 だいたいGPU負荷だって普通に描画していても50%超えないし(旧マシン上での参考値)。 なので通常絵描き作業ではPCにそれほど重い負荷をかけているわけではない、との認識の下で現状ではHTを入れて使っています。 そういや昨年11月くらいに買っていたANS-9010について全然触れていない件について。 これまで使ってきたi-ramもそれはそれでよいRamdiskデバイスなのですが、i-ramのインタフェースがPCIスロットである事、また対応メモリがDDRであるという設計自体の古さが今となっては目立つようになりました。 だいたい昨今のハイエンドマザーではPCIスロットの数自体が減らされ代わりにPCIExpressスロットになっていたりと、SLIとかやらない人にとっては実に無駄なインタフェース環境となってしまいました。 ともかくRamdisk黄金時代を築いたi-ramも、後継のi-ram BOXと同じような設計思想にあるDDR2メモリが使えるANS-9010が発売されて以降、そろそろ引退の時期を推し量っていたわけです。 やっと資金的に余裕ができた昨年末にT-ZONEの通販で特価で念願のANS-9010を手に入れる事ができて喜んでいたりしたわけですが、まあこれはこれでかなり癖のあるハードウェアだったりします。 当初は余っていた1GBx4とわざわざ買ってきた2GBx2の6GBで運用していましたが、今回のCore i7マシン建造にあわせて旧Core2 Quad Q6600マシンに載っていた2GBx4をそっくり載せかえて2GBx2+2GBx4=12GB(ANS-9010上ではほぼ10GB)のメモリを実装しました。 速度的には2つに分かれているメモリスロットを個別ドライブモードで動かせば総合的にはi-ramより大幅によい成績となります。 性能的には問題ないのですが、運用面では問題が多々残ります。 ANS-9010の電源は基本SATAのみという事。i-ramではPCIスロットに挿すのでPCIスロットからの電源供給となり、マザーの電源が入っていれば通電している事になります。つまりi-ramにも通電している=フォーマット情報などは残ります。 ですがANS-9010に関してはSATA(PCの)電源が切れるとメモリ内の全データが消失します。そのためにバッテリが付いていたりしますが、フル充電で約3日程度しか持ちませんし、そもそもバッテリバックアップという概念自体がボクとしては微妙といわざるを得ません。 オプションのACアダプタをつなげれば常時SATA電源を供給するのでPCの電源を落とす事によるデータ消失はないのですが、外部電源に頼らなければバックアップすら取れないというのもこれまた微妙な感じです。 というのもだいたい外部に引き回してるケーブルが現在のPC環境では圧倒的に多すぎだからです。 水冷の管2本と水冷の電源とかZALMANのファンコンのワットチェッカーとかの引き回し線なんかプラスUSBデバイスやモニタ等々のケーブルが錯綜しているPC背面にこれ以上配線を増やしたくないというのもまた事実です(まあこれだけひどい状況で1本くらいケーブルが増えようがたいした問題でもない気もしますが)。 現状ではPCを立ち上げる都度管理メニューからディスクの管理で2つのRamdiskをストライプボリュームとしてフォーマットしてiドライブにマウントしています。 Ramdiskなのでそれほどの時間はかからないのですが、毎回管理メニューからディスクの管理を使うのは少々億劫なのは間違いありません。 最後にちょろっとPhotoshopで描いてみたところ。 なんかいつもの筆の大きさだとヌルヌル感が増した気がします。 CPUパワーと筆の精緻さが比例するのは過去の経験上いやと言うほど解らされてきたはずでしたが、今回のヌルヌル筆を使ってCPUパワーのと筆の関係を再認識させられました。 拡大縮小時の再描画が結構速くなった気がします。レイヤ効果バンバンな状態だと例や効果を適用するのにワンクッションかかるみたいな状態でしたが、新PCではそのようなタイムラグがなくなりました。 いろんなパーツが一気に新しくなったので、もはやどれが何に影響しているのか冷静に判断できない状態ですね。そもそもRamdiskとか本当に今の絵描き環境に必要なのかとか根本的な疑問がよぎってしまいますね。 2chのPhotoshopスレの人みたいにHT切って意図的にブーストがかかりやすい状態にして負荷のかかっているコアにブーストかけた方がパフォーマンスがいいらしいのですが、多分自分の絵描き環境ではそれほど激しい負荷がかかるようなことはあまり起きないんじゃないかと思いますので当面はHTを入れて4コア8スレッド状態で運用する事にします。 今回は意味なく長編となってしまいましたが、新しいソリューションを導入するにはそれなりの予算とそれに付随する想定外の出費(散財)が必要になる、という事を覚悟すべきであると確信した次第であります。 実際には使用してないのに何故か買ったパーツとかが多すぎだから仕方ないのかもしれませんが。 まあつまるところ、自作PCには自分の予想した予算以上の費用がかかる、というわけです。 皆様におかれましては、このような無駄パーツをできるだけ減らして効率よく予算運用をして費用をできるだけかけずによいPC環境を構築していただきたく思います。 そういう無駄費用面から見れば今回のνマシン建造計画は悪い例ということになります。 自分的にはかなり満足のいくマシン構成になったと思いますが、決してバランスはよくない気がします。 冬にマシンを組んでしまったので、今年の夏が楽しみです。 水冷ユニットがどれだけ真夏でも真価を発揮できるのか、興味津々です。
| ヲタク::PCとか | 11:58 PM | comments (x) | trackback (x) |
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